2013年 02月 15日
ベニエあれこれ -カーニバルのお菓子- |
以前より、東京の某有名パティシエ(友人)から、アルザスのベニエについて調べるよう依頼を受けていました。
どうやらアルザスは、ベニエの本場の地らしい・・・
でも、お店によってベニエの種類や呼び名が結構異なるため、一般化するのが難しく、ずっと私の"懸案事項"になっていました。
アルザスで2回のカーニバル時期(=ベニエの季節)を経験した結果、この度 ひとまずまとめてみることにしました。
昨年のカーニバルの時から写真を撮りだめしていたので、いよいよ満を持して(?)・・・ "カーニバルのお菓子"篇 です!
カーニバル(フランス語ではカルナバル(carnaval))の時期に食べられるのが
ベニエ(beignet)という揚げ菓子。
アルザスのいろいろなお店(25店以上)で質問を重ね、食べ歩いた結果のまとめ。
アルザスで店頭に並んでいるベニエは、大きく分けて4種類。
(他の地域とは異なることも多いと思うので、ご了承ください)
① 一般的にベニエ(beignet)と呼ばれているもの
丸くて大きな揚げパン。 イーストで発酵させた生地を揚げたもの。
大きさは、日本で売られている昔ながらのメロンパンくらい。
ナチュール(中身なし)の他、各種コンフィチュール、チョコレート、クレーム・パティシエール(カスタードクリームのこと)入りなど、味のバリエーションはさまざま。
手持ちの古いお菓子事典によると、ベニエ・アルザシアン(beignet alsacien:アルザスの揚げ菓子の意)が正式名称のよう。
お店によっては、Boule de Berlin(ベルリンの球の意)や Berliner(ベルリンの) という呼称もあり。
ちなみに、ドイツにも全く同じお菓子があって、クラプフェン(Krapfen)もしくはベルリーナー(Berliner Pfannkuchen)と呼ばれているので、こちらはドイツ語由来の名称なのかも・・・
② シュー生地を揚げたもの
3枚めの写真右にある、丸っこい形のもの。
親指と人差し指で丸を作ったくらいの大きさ。
ベースがシュー生地なので、味わいや食感は一番軽め。
シュー生地で作ったベニエは、「ベニエ・スフレ」(beignets soufflés) あるいは 「ペ・ドゥ・ノンヌ」(pet de nonne)と呼ばれます。
フランスには詩的な菓子名が多い中で、「ペ・ドゥ・ノンヌ」とは何ともユーモラス(?)。
実はこれ、"尼さんのおなら"という意味なんですよ~
お菓子事典には、「これでは余りにも品がないと、スーピール・ドゥ・ノンヌ(soupir de nonne:尼さんのため息の意)と呼ばれるようになってきた」と書いてありますが、私がアルザスで見る限り、本来の名前(ペ)で表記してあるところが殆んど(笑)。
③ 生地にアーモンドプードルを入れるもの
3・4枚めの写真の左側、細長で真ん中が太い形のもの。
生地にアーモンドプードル(粉末アーモンド)とベーキングパウダーを入れているため、食感も味わいもしっかり。 日本のミスタードーナッツのold fashionに似た食感です。
アルザスでは、地方の方言で schankala(シャンカラ) か schangala(シャンガラ)、もしくはフランス語でcuisses de dames(キュイス・ドゥ・ダム)と呼ばれますが、どれも「ご婦人の太もも」という意味だそう。
④ 薄型の生地を成形したもの
4枚目の写真の右下、ねじったような形のもの。
小麦粉・卵・砂糖・バター・ベーキングパウダーを混ぜて作ったシンプルな生地を薄く伸ばし、小さく切ってねじったり編んだりして成形して揚げたお菓子。 サクサクした食感。
フランス各地にあって、各地で独特の呼び名があるそう。
一般にはメルヴェイユ(merveilles)と呼ばれることが多く、その他 アルザスではシャルワ(scharwa)、リヨン付近ではビューニュ(bugne)など。
どれも美味しいですよ~
①の丸いベニエはお店によっては一年中置いてありますが、他の3つはカーニバルの時期限定。
特にアーモンドプードル入り(③)はアルザス独自のもののようなので、機会があったら是非お試しください!
マルディ・グラは過ぎていますが、2月下旬まではお店に置いてあるようです。
どうやらアルザスは、ベニエの本場の地らしい・・・
でも、お店によってベニエの種類や呼び名が結構異なるため、一般化するのが難しく、ずっと私の"懸案事項"になっていました。
アルザスで2回のカーニバル時期(=ベニエの季節)を経験した結果、この度 ひとまずまとめてみることにしました。
昨年のカーニバルの時から写真を撮りだめしていたので、いよいよ満を持して(?)・・・ "カーニバルのお菓子"篇 です!
カーニバル(フランス語ではカルナバル(carnaval))の時期に食べられるのが
ベニエ(beignet)という揚げ菓子。
アルザスのいろいろなお店(25店以上)で質問を重ね、食べ歩いた結果のまとめ。
アルザスで店頭に並んでいるベニエは、大きく分けて4種類。
(他の地域とは異なることも多いと思うので、ご了承ください)
① 一般的にベニエ(beignet)と呼ばれているもの
丸くて大きな揚げパン。 イーストで発酵させた生地を揚げたもの。
大きさは、日本で売られている昔ながらのメロンパンくらい。
ナチュール(中身なし)の他、各種コンフィチュール、チョコレート、クレーム・パティシエール(カスタードクリームのこと)入りなど、味のバリエーションはさまざま。
手持ちの古いお菓子事典によると、ベニエ・アルザシアン(beignet alsacien:アルザスの揚げ菓子の意)が正式名称のよう。
お店によっては、Boule de Berlin(ベルリンの球の意)や Berliner(ベルリンの) という呼称もあり。
ちなみに、ドイツにも全く同じお菓子があって、クラプフェン(Krapfen)もしくはベルリーナー(Berliner Pfannkuchen)と呼ばれているので、こちらはドイツ語由来の名称なのかも・・・
② シュー生地を揚げたもの
3枚めの写真右にある、丸っこい形のもの。
親指と人差し指で丸を作ったくらいの大きさ。
ベースがシュー生地なので、味わいや食感は一番軽め。
シュー生地で作ったベニエは、「ベニエ・スフレ」(beignets soufflés) あるいは 「ペ・ドゥ・ノンヌ」(pet de nonne)と呼ばれます。
フランスには詩的な菓子名が多い中で、「ペ・ドゥ・ノンヌ」とは何ともユーモラス(?)。
実はこれ、"尼さんのおなら"という意味なんですよ~
お菓子事典には、「これでは余りにも品がないと、スーピール・ドゥ・ノンヌ(soupir de nonne:尼さんのため息の意)と呼ばれるようになってきた」と書いてありますが、私がアルザスで見る限り、本来の名前(ペ)で表記してあるところが殆んど(笑)。
③ 生地にアーモンドプードルを入れるもの
3・4枚めの写真の左側、細長で真ん中が太い形のもの。
生地にアーモンドプードル(粉末アーモンド)とベーキングパウダーを入れているため、食感も味わいもしっかり。 日本のミスタードーナッツのold fashionに似た食感です。
アルザスでは、地方の方言で schankala(シャンカラ) か schangala(シャンガラ)、もしくはフランス語でcuisses de dames(キュイス・ドゥ・ダム)と呼ばれますが、どれも「ご婦人の太もも」という意味だそう。
④ 薄型の生地を成形したもの
4枚目の写真の右下、ねじったような形のもの。
小麦粉・卵・砂糖・バター・ベーキングパウダーを混ぜて作ったシンプルな生地を薄く伸ばし、小さく切ってねじったり編んだりして成形して揚げたお菓子。 サクサクした食感。
フランス各地にあって、各地で独特の呼び名があるそう。
一般にはメルヴェイユ(merveilles)と呼ばれることが多く、その他 アルザスではシャルワ(scharwa)、リヨン付近ではビューニュ(bugne)など。
どれも美味しいですよ~
①の丸いベニエはお店によっては一年中置いてありますが、他の3つはカーニバルの時期限定。
特にアーモンドプードル入り(③)はアルザス独自のもののようなので、機会があったら是非お試しください!
マルディ・グラは過ぎていますが、2月下旬まではお店に置いてあるようです。
by cardamome
| 2013-02-15 23:30
| アルザス -イベント・お祭り